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マイコプラズマ感染症
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Mycoplasma lipid-antigens
   
 


M: Microorganism, Mycoplasma, Medicine, Medical

Novel Technologies for Mycoplasma Lipid-antigen Discovery and Vaccine DevelopmentLipid-antigens as biomarkers and vaccines


創立 2005年1月5日      
独立行政法人中小企業基盤整備機構 千葉大亥鼻イノベーションプラザ
エムバイオテック株式会社亥鼻研究所
マイコプラズマ感染症研究センター
センター長 松田和洋
略歴
昭和60年  山口大学・医学部医学科卒業
山口大学・医学部大学院・医学研究科博士号取得
東京医科歯科大学医学部微生物学教室・助手
Johns Hopkins 大学留学・米国国立衛生研究所留学
国立がんセンター研究所・主任研究官
平成17年 エムバイオテック株式会社 取締役
平成21-23年 (独)産業技術総合研究所・招聘研究員 タスクフォースプロジェクト:「マイコプラズマ糖脂質を標的とした診断-治療法の技術開発」(チーム長・研究代表者)
平成20年 エムバイオテック株式会社 代表取締役・研究開発部長
平成24年 エムバイオテック株式会社 マイコプラズマ感染症研究センター長


マイコプラズマ感染症は、多彩な病像を示し、喘息、神経性疾患やリウマチ性疾患などの多くの慢性炎症性の難病に関連しています。しかしながら、従来、診断薬のよいものがないことから、この感染症の病態把握が遅れており、多くの患者さんを苦しめています。

私たちは、脂質抗原に着目することにより、マイコプラズマ感染症を早期に診断し、さらに、慢性化した場合に経過を追うことができる定量性のあるELISA診断薬を開発しました。この診断法を用いて、マイコプラズマ感染症を早期に診断することができ、さらに早期に治療することにより、慢性化を防ぎ、マイコプラズマ感染症に関連する難病を治療することが可能になります。

このようなマイコプラズマ感染症の診断-予防-治療法を実用化するために、2005年1月5日、研究開発型のベンチャー企業であるエムバイオテック株式会社を設立しました。

さらに、脂質抗原を用いたワクチンを開発することによりマイコプラズマ感染症を予防することを目指しています。

また、脂質抗原研究で得られた開発技術を、汎用性のあるプラットフォーム技術として、他の病原微生物に対する診断-予防-治療法への応用展開(微生物リピドミクス)を進めています。

事業開発をおこなう上で、オープンイノベーションとグローバル展開を基本構想としており、大学や研究機関での技術開発、診断薬企業や製薬企業との提携・共同開発を推進しています。


・マイコプラズマ脂質抗原の研究成果を実用化し、マイコプラズマ感染症の革新的な診断-予防-治療法の確 立に貢献することを使命とし、マイコプラズマ肺炎のみでなく、喘息などのマイコプラズマ感染症の克服に挑戦します。
・マイコプラズマ脂質抗原の技術をもとに、創薬研究を行い、ワクチンや抗体医薬の開発に挑戦します。
・微生物脂質抗原解析技術を臨床診断-治療に導入し、脂質抗原が関わる疾患の克服に挑戦します。
・オープンイノベーションによる実用化とグローバルな展開を推進します。



マイコプラズマ脂抗原を用いた診断-予防-治療に関する事業を行います。松田和洋らは、マイコプラズマの細胞膜脂質抗原に着目し、脂質抗原の構造を解明し、化学合成に成功しています。

すでに、この脂質抗原を用いて、マイコプラズマ感染による抗体価の変動を定量的に測定する方法を確立しています。

この技術は、マイコプラズマ感染症によって引き起こされる喘息・神経疾患・リウマチ性疾患などに対して、革新的な診断-予防-治療システムの構築に貢献し、世界展開できる技術になります。

マイコプラズマという微生物のユニークで特異的な脂質抗原は、マイコプラズマ感染症の病態解明や、治療ワクチン・抗体医薬・免疫療法など治療薬開発の重要な手がかりになります。

この診断法は、臨床現場での診断薬であるだけでなく、ワクチン開発を行う際の高感度の評価系でもあります。マイコプラズマ脂質抗原の免疫活性などの生理活性についての基礎研究も進めており、ワクチンへの応用についての知見が蓄積されてきています。

世界に類を見ない技術であり、優れた診断法を確立し、さらに、予防ワクチンおよび治療ワクチン関連企業への提携を図っております。

このような、合成脂質抗原を用いて病原微生物のワクチンを作製するという方法は、世界に類を見ない新技術であり、世界に発信できます。


マイコプラズマ脂質抗原の研究成果に基いて、他の病原微生物を含めた診断-予防-治療の総合的システムを確立することを目指します。

ワクチンは、伝染病を予防、排除し、その結果、生活の質を向上させることのできる最も効果的なツールであり、最終的には、安全で有効なワクチンを開発することにより、さまざまな感染症の予防を目指します。

他の病原微生物とは、マイコプラズマ各種、結核菌、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、レジオネラ菌、クラミジア各種などです。

現在、ワクチン接種の対象疾患は、従来から対象となっている急性の感染症だけでなく、急性・慢性の新しい感染症、癌(腫瘍の免疫治療)、自己免疫疾患、およびアレルギー疾患などに広がっており、創薬分野でワクチン開発の役割はますます重要になってきています。

癌の分野では、胃癌の原因であるピロリ菌や、子宮頸癌の原因であるパピローマウイルスのように、癌と微生物の関連が明らかになり、除菌や予防ワクチンという新しい予防法が行われるようになり、急速に普及しています。

これまでの国内外の研究者の研究から、微生物と免疫反応を引き起こす疾患との間には密接な関連があると予想されます。特に、微生物の脂質成分には、lipopolysaccharides (LPS)、lipoteichioic acids (LTA)およびlipoarabinomannan (LAM)のような強い免疫活性化活性があります。したがって、この脂質抗原の構造的な分析を行うことは重要です。

私たちは、マイコプラズマの脂質成分の網羅的解析をおこない、非特異的な過剰刺激がなく、特異的に抗体を誘導できる成分を解明しました。この成果は、病気の発生を理解する上で重要であり、免疫応答の分子機構や免疫システムを制御することができ、かつ、非特異的な反応(副作用)がない創薬につながります。


マイコプラズマ脂質抗原の研究成果から、特異的な免疫抗原としてのみでなく、病態の分子機構解明最新の医療へつながる知見が得られてきています。
糖鎖は、受精、発生、細胞間の相互認識による組織や器官形成、ウイルスや細菌など微生物に対する免疫応答および防御機能など、さまざまな生命現象の分子機構に複雑に関与している。糖鎖をもつ分子は糖鎖複合体と呼ばれているが、主な生体分子として糖タンパクと糖脂質に分けられる。糖脂質はリン脂質などと共に、細胞の形態形成、小胞輸送、細胞内シグナル伝達など、重要な生体機能の制御に関与しています。
近年の研究で脂質抗原がNKT 細胞を介して免疫調節機構に働き感染症・自己免疫疾患・がん免疫において重要な役割を持っている事が解ってきています。
病原微生物の細胞膜にある糖脂質には、グラム陰性菌のLipopolysacharide(LPS)、グラム陽性菌のLipoteicholic Acid(LTA)、結核菌のLipoarabinomannan(LAM)などがある。LPSは、エンドトキシンなどの病因物質であり、LTAには、アジュバント活性があるため、注目されている。しかしながら、これらの糖脂質は多様であり、不溶性で精製が難しく構造も複雑であるため不明な点が多い現状です。
一方、マイコプラズマには細胞壁がなく、細胞膜が直接外界と接しているという点で特殊であり、最小の細菌である。また、マイコプラズマでは、細胞膜脂質に免疫原性があると考えられており、そこに着目して解析を進め、種特異的な糖脂質抗原を発見し、精製、構造決定および合成に成功しました。
Mycoplasma pneumoniaeからは、グリセロ型の糖脂質を基本骨格に持つ GGL Glc-typeとGGL Gal-typeの2種類の糖脂質抗原を、Mycoplasma fermentansからは脂質抗原GGPLs: GGPL-I および GGPL-IIIを発見し、いずれも人工的に合成できるようになりました。
マイコプラズマ特異的糖脂質抗原が、他の病原微生物の糖脂質と同じように、抗原性や病原性において重要な役割を持っていると考えられます。
糖脂質抗原の分子機構、免疫制御機構の解明を進めることはマイコプラズマ関連疾患の診断-予防-治療につながると考え、研究を進めている。さらに、それにより自己免疫疾患やがん等の難病の診断-予防-治療への応用につながることが期待されています。

松田和洋は、マイコプラズマ脂質抗原の研究に長く携わり、Encyclopedia of Life Science (http://www.els.net/)の中で、Immunology/ Antigen and their recognition /AntigensのLipid Antigenを執筆しています。学術レベルでの世界的な評価を受けており、事業の国際展開が可能です。


当社は、マイコプラズマ脂質抗原関連の基本構造特許・合成特許を出願しています。マイコプラズマ脂質抗原の関連の特許を取得しています。

「マイコプラズマ感染症用ワクチン」については、エムバイオテック株式会社、国立感染症研究所、(独)産業技術総合研究所から共同出願出願しています。

・国際公開2010/140377(WO2010/140377)マイコプラズマ感染症用ワクチン出願人:独立行政法人 産業技術総合研究所・国立感染症研究所長・エムバイオテック株式会社
・特許番号 第4646985号 マイコプラズマ・ニューモニエのグリセロ型糖脂質抗原 (発明者:松田和洋他)出願人:エムバイオテック株式会社
・特許番号 第3735388号新規グリセロ糖脂質とその抗体およびマイコプラズマ検出法 (発明者:松田和洋他)出願人:エムバイオテック株式会社
・特許番号 第3551525号 ホスホコリン含有グリセロ糖リン脂質化合物 (発明者:松田和洋他)出願人:エムバイオテック株式会社
・特開2009-007279号公報 マイコプラズマニューモニエ特異抗原糖脂質の合成方法
(発明者:西田芳弘・宮地彬・新宮佑子・松田和洋)出願人:国立大学法人千葉大学・エムバイオテック株式会社
・国際公開2007/023583(WO2007/023583)糖脂質誘導体合成中間体及びその製造方法、並びに糖脂質誘導体及びその製造方法 (発明者:西田芳弘・中村高典・新宮佑子・松田和洋)出願人:国立大学法人名古屋大学・エムバイオテック株式会社
・特願2008-521288マススペクトロメーターを用いた脂質抗原検出法 (発明者:松田和洋他)出願人:エムバイオ テック株式会社
・特願2008-235783 発明の名称 Mycoplasma fermentans遺伝子、遺伝子産物およびそれらの酵素反応を用いた糖含有グリセロリン脂質の製造法(発明者:浅野行蔵 曽根輝雄 池田順子 松田和洋 佐藤征二 笹崎容子)出願人 有限会社A-HITBio・浅野行蔵・エムバイオテック株式会社


1. 第85回日本細菌学会総会 : シンポジウム (S3-5) マイコプラズマ感染症 
Symposium (S3-5) : NOVEL SERODIAGNOSIS OF MYCOPLASMA INFECTIOUS DISEASES BASED ON LIPID-ANTIGEN TECHNOLOGIES. Kazuhiro Matsuda M Bio Technology Inc./ Keio University School of Medicine March. 27-29, 2012 Nagasaki, JAPAN 
2. Matsuda, K., Symposium II : Recent clinical topics and issues of Mycoplasma pneumoniae pneumonia. Is it Possible to Diagnose Mycoplasma pneumonie infection Earlier? Joint Congress of 5th AOM & 38th JSM (2011)
3. 松田和洋、西田芳弘.マイコプラズマの糖脂質:マイコプラズマ感染症の予防、診断、そして治療に向けて 「糖鎖を知る」その素顔と病気への挑戦 (独)科学技術振興機構
4. Matsuda, K. Novel Technologies for Mycoplasma Lipid-antigen Discovery and Vaccine Development. BIT Life Sciences’ 2nd World Congress of Vaccine. (2010)
5. 第82回日本細菌学会総会
Mycoplasma fermentans生菌投与ウサギを用いた関節炎モデル開発と抗糖脂質抗体の解析佐々木裕子・永田典代・網 康至・須崎百合子・松田和洋・荒川宜親 (2010)
6. 松田和洋 マイコプラズマ脂質抗原の発見およびワクチン開発の新技術 日本マイコプラズマ学会雑誌、第37号 32-34 (2010)
7. Matsuda, K., Ichiyama, K., Matsuda, S., Koizumi, A., Fukuda, K., Dohi, H., Harasawa, R., Saito, A., Nishida, Y. Chemical structures, syntheses and applications of Mycoplasma pneumoniae-specific β-glycolipid antigens. 第25回国際糖質シンポジウム (2010)
8. Kawahito, Y., Ichinose, S., Sano, H., Tsubouchi, Y., Kohno, M., Yoshikawa, T., Tokunaga, D., Hojo, T., Harasawa, R., Nakano, T., Matsuda, K. Mycoplasma fermentans glycolipid-antigen as a pathogen of rheumatoid arthritis. 18th Congress of The International Organization for Mycoplasmology. (2010)
9. Matsuda, K. Novel Technologies for Mycoplasma Lipid-antigen Discovery and Vaccine Development. 18th Congress of The International Organization for Mycoplasmology. (2010)
10. Matsuda, K. Novel Technologies for Mycoplasma Lipid-antigen Discovery and Vaccine Development. (マイコプラズマ脂質抗原の発見およびワクチン開発の新技術) 第9回バイオテクノロジー国際会議 バイオアカデミックフォーラム(2010)
11. Matsuda, K. Development of diagnostic system based on Mycoplasma lipid-antigens. The 4th Academic Congress of Asian Organization for Mycoplasmology. (2009)
12. 松田和洋 マイコプラズマ脂質抗原を標的としたマイコプラズマ感染症の新しい診断-予防-治療法の開発 日本マイコプラズマ学会雑誌 第36号 84-87(2009)
13. 第82回日本感染症学会総会 ワークショップにて「マイコプラズマ脂質抗原を分子基盤とした診断-治療法の開発」 (2008)
14. 松田和洋 マイコプラズマ脂質抗原を用いた診断システムの開発 日本マイコプラズマ学会雑誌 第35号 41-43 (2008)
15. 第7回国際バイオEXPO&国際バイオフォーラム バイオベンチャーによる技術プレゼンテーション フォーラムにて「脂質抗原を用いたマイコプラズマ肺炎早期診断法の開発」(2008)
16. 松田和洋、只野-有富桂子、飯田-田中直子、新宮佑子、富山哲雄、原澤 亮、森田大児、楠 進 神経障害因子誘導に関わるMycoplasma pneumonie 特異脂質抗原の構造解析 日本マイコプラズマ学会雑誌 第34号 45-46 (2007)
17. Kawahito, Y., Sano, H., chinose, S., Tsubouchi, Y., Khono, M., Yoshikawa, T., Tokunaga, D., Harasawa, R., Sato, Y., Matsuda, K. Mycoplasma fermentans-specific phosphorylcholine-containing glycolipids as a pathogen of rheumatoid arthritis. ACR/ARHP Annual Sientific Meeting (New Orleans, USA) (2002)


・マイコプラズマと糖脂質:マイコプラズマ感染症の予防、診断、そして治療に向けて
「「糖鎖を知る」その素顔と病気への挑戦」 独立行政法人科学技術振興機構 p157-162 (2010) 松田和洋・西田芳弘 
・マイコプラズマ脂質抗原の発見およびワクチン開発の新技術 日本マイコプラズマ学会雑誌 第37号 p32-34 (2010) 松田和洋 
・マイコプラズマ脂質抗原を標的としたマイコプラズマ感染症の新しい診断-予防-治療法の開発 日本マイコプラズマ学会雑誌 第36号 84-87(2009) 松田和洋
・Enzymatic synthesis of Mycoplasma fermentans specific glycoglycerophospholipid from 1,2-dipalmitoylglycerol. 109:341-345 (2010) Ishida, N., Irikura, D., Matsuda, K., Sato, S., Sono, T., Tanaka, M., Asano, K.
・Promotion of arthritis and allergy in mice by aminoglycoglycerophospholipid, a membrane antigen specific to Mycoplasma fermentans. FEMS Immunology and Medical Microbiology. 59:33-41 (2010) Sato, N., Oizumi, T., Kinbara, M., Sato, T., Funayama, H., Seiji Sato, S., Matsuda, K., Takada, H., Sugawara, S., Endo, Y.
・Variation of genes encoding GGPLs syntheses among Mycoplasma fermentans strains. J. Vet. Med. Sci. 72: 805-808 (2010) Fujiwara, M., Ishida, N., Asano, K., Matsuda, K., Nomura, N., Nishida, Y., Harasawa, R.
・Molecular cloning and expression of novel cholinephosphotransferase involved in glycoglycerophospholipid Biosynthesis of Mycoplasma fermenatans. Curr. Microbiol. 58: 535-540 (2009) Ishida, N., Irikura, D., Matsuda, K., Sato, S., Sone, T., Tanaka, M., Asano, K.
・Synthesis and absolute structures of Mycoplasma pneumoniae β-glyceroglycolipid antigens. Carbohydr. Res. 344: 36-43(2009) Miyachi, A., Miyazaki, A., Shingu, Y., Matsuda, K., Dohi, H., Nishida, Y.


1. 独立行政法人産業技術総合研究所バイオメディシナル情報研究センタータスクフォースプロジェクト「マイコプラズマ糖脂質を標的とした診断-治療法の技術開発」(2009年1月~2011年3月)にて、「マイコプラズマ感染症用ワクチン特許(WO2010/140377)」 出願(出願人:エムバイオテック株式会社・独立行政法人産業技術総合研究所・国立感染症研究所)
2. 独立行政法人産業技術総合研究所生物情報解析研究センターとの共同研究
「マイコプラズマ特異的脂質合成酵素を標的としたリウマチ性疾患診断-治療システムの研究開発」(2006年4月~2009年3月)
3. 北海道経済産業局戦略的基盤技術高度化支援事業「生体内微量物質GGPL-Ⅲの発酵生産法及び高純度化法の開発」(2006年11月~2009年3月)
4. 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)産業技術実用化開発費補助事業研究開発型ベンチャー技術開発助成事業「質量分析による患者血清からの脂質抗原迅速分析システムの開発」(2006年9月~2008年3月)
5. 厚生労働省科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 特定疾患の微生物学的原因究明に関する研究班 「Mycoplasma fermentans生菌投与ウサギを用いたリウマチ性疾患モデル開発の検討 」(2006年5月~2011年3月)

弊社は、研究開発型のベンチャー企業であり、これまで、以下のような研究開発実績があります。これまでの学術的実績をもとに、マイコプラズマ感染症に関する診断薬、創薬技術の導出や提携により、事業をおこないます。



現在、マイコプラズマ感染症に対する従来の検査法には、以下のように問題点が多いことがわかっています。米国の疫学防疫センター (CDC: Center of Disease Control and Prevention) の認識でも、「マイコプラズマ感染症については感度のよい診断薬がない」と記されています。

マイコプラズマ感染症早期診断の新技術
従来のマイコプラズマ感染症診断法の問題点
・マイコプラズマの培養・分離法:手技がむずかしく検出率が低く、2~3週間かかります。
・PCR法(LAMP法を含む):実際の臨床診断の現場での検体の採取では、時期や採取法の問題から、検出率が低いことが問題です。感度と特異性は高いが、検体採取の場所・時期・手技などの問題から検出されないことが少なからずあります。
・各種の血清診断法
① PA法:おもにIgM抗体を検出する方法であるが、ペア血清で4倍以上の変動か、単一血清で320倍以上であれば急性期の診断が可能(640倍以上であればさらに確実)。ただし、IgMの反応が弱い場合には検出できない。
② イムノカード:IgM抗体を検出するが、健常人での陽性が多いことが問題。
③ CF法:おもにIgG抗体を検出する。ペア血清で4倍以上の変動した場合は特異性が高い。
④ 従来のELISA法(国内では未承認):IgM、IgGおよびIgAをそれぞれ単独で測定することが可能。しかしながら、複数のタンパク抗原を用いているため、特異性に問題がある。

新しいマイコプラズマ感染症血清抗体測定法の特徴

マイコプラズマ感染症は、急性から慢性への多彩な症状を呈する。つまり、インフルエンザと比べ病期長びくという特徴がある。したがって、抗体の精密定量測定は、抗原や菌の検出法よりも、全身状態の変化を定量的にとらえることが可能であり、患者の診断や治療効果の判定には有効であると考えられます。

さらに、抗体検査法では、血清中の抗体を測定するため、全身の状態を正確に比較検討できる。従来の抗体測定法では、抗原の特異性の限界から、非特異的な抗体反応をもとらえてしまい、マイコプラズマ感染症そのものの状態の把握が難しかった。

マイコプラズマ特異的糖脂質抗原GGL Glc-typeを固層化したELISAシステムを確立しています。

新しい検出法は、合成糖脂質を用いる事により、従来の診断法における特異性・検出感度・定量性の問題点を解決した超高性能なマイコプラズマ脂質抗原に対する抗体測定法です。

このマイコプラズマ抗体価の変動を定量的に測定することが可能な高感度ELISA診断法を確立し、実際に、小児マイコプラズマ肺炎の患者血清を検討したところ、従来法より早期に診断が可能になりました。

感染状態のモニタリングによる病態把握

マイコプラズマ感染症に関連する肺炎や喘息を診断・治療するためには、定量的に感染状態をモニターできる特異的な測定方法が必要である。従来の方法ではむずかしかったが、この定量的な抗体測定法は、疾患の活動性の指標となり、急性期のみではなく慢性期の病態の変化を診断する事ができる。つまり、マイコプラズマ脂質抗原の抗体測定法は精度の高い経過観察マーカーとして使用可能である。

この新しい検査により、疾患とマイコプラズマ感染症との関連性を診断することができ、関連があると判断された場合は、抗生剤治療の適応判定と今後の病勢変化の指標になる。

喘息患者、リウマチ性疾患患者、多発性硬化症患者の血清の抗体価のマイコプラズマ抗体価の変動を測定し、これらの疾患の中に、病状の変化と抗体価の変動に関連が認められる症例があることを確認しています。

また、LAMP法:PCR法については、検体の採取時期・場所・手技によっては、検出されないことがあります。なぜならば、マイコプラズマ感染症は経過が長く、生菌が咽頭から検出されるのは初期のみだからです。

臨床共同研究を推進して厚生労働省への申請および保険適応への許認可を得るための基礎データの蓄積を行っています。ライセンス契約を日本国内だけでなく海外にも展開し、診断薬の実用化とにむけて提携を進めています。

・マイコプラズマ診断技術(研究用試薬)について、臨床検査センターへの販売事業を進めます。
・マイコプラズマ・ニューモニエの抗体診断薬の事業化について、製造・販売に関するライセンスおよび事業提携契約を進めます。
・診断薬によるマイコプラズマ感染症の全体像を明らかにし、診断薬、治療薬やワクチンの市場を開拓します。


マイコプラズマの生化学的な解析から、非特異的な炎症誘導成分を除外し、急性毒性がない抗体誘導活性のある抗原特異性の高い成分を選択しました。合成脂質抗原をマウスに投与することにより抗体を得ることができ、その抗体にはマイコプラズマ増殖抑制効果があります。現在、動物を使ってワクチン効果を確認する実験を進めています。

① マイコプラズマ・ニューモニエ(GGL)ワクチン
② マイコプラズマ・ファーメンタンス (GGPL)ワクチン

・ワクチン開発にはグローバルな社会的認知が必要です。海外研究者からの共同研究の依頼が多数あり、グローバルな連携を進めていきます。
・生命科学百科事典や論文の執筆や国内外での学会発表を積極的に行っていきます。医療にかかわる事業なので、公的な認知や評価が必須であり、公的助成金や大学医学部に臨床拠点をおいて慎重に進めることが重要です。
・JST(科学技術振興機構) A-STEPの実用化挑戦タイプの助成金に応募しており、採択が決まれば、マイコプラズマワクチンの実用化に向けて、技術開発から本格的な臨床検討の段階に入ります。千葉大亥鼻イノベーションプラザに研究拠点をおいて、マイコプラズマ関連疾患の臨床疫学、診断と予防・治療法の開発、マイコプラズマ脂質抗原に関する基礎研究を推進する計画です。
・ワクチンの開発には、米国のACIP(ワクチン接種に関する諮問委員会)の推薦が必要であり、そのためにも、マイコプラズマ感染症の重要性についての疫学調査を1万人規模で行いたいと思います。この調査は、助成金事業や共同研究によっても可能です。
・ワクチンや抗体医薬、抗マイコプラズマ剤については、研究開発を進め、特許を作成し、製薬メーカーとの交渉や助成金の獲得による開発費の確保を図ります。

これまで、マイコプラズマワクチンは、有効な抗原が同定されておらず、効果の判定がむずかしかったこともあり、開発が難しかった。私たちは、マイコプラズマに特異的な脂質抗原を用いて、ワクチンの技術開発を行いました。タンパク質ではなく、脂質の抗原、しかも合成抗原を用いたことは、世界初の技術であり、マイコプラズマ感染症の予防や治療が安全で効果的に行えます。既に特許申請済みであり、他の病原微生物にも応用可能なプラットフォーム技術の実用化です。


脂質抗原に対する安定したモノクローナル抗体作成技術を確立しています。

① 抗GGLモノクローナル抗体(マイコプラズマ・ニューモニエ)
② 抗GGPLモノクローナル抗体(マイコプラズマ・ファーメンタンス)
③ マイコプラズマ関連疾患治療薬候補(喘息・COPD(慢性閉塞性肺疾患)・間質性肺炎・肺線維症・リウマチ性疾患・アルツハイマー病・オーファン(希少疾患)ドラッグなど)

・抗原や抗体などの試薬・ライセンス契約におけるマイルストンおよびロイアリティー、アドバイサリー、コンサルタントの受託を行います。


これまでの研究の積み重ねから、脂質抗原精密解析に関連する設備、実験機器や備品を構築しています。

脂質抗原に関する特許、ノウハウ、設備を有しており、これらのプラットフォーム技術により、以下のようなビジネスが可能です。

① 抗マイコプラズマ脂質抗原抗体精密測定ELISA
② 脂質抗原
③ マイコプラズマワクチン試薬(non-GLPリポソーム)
④ 脂質抗原を活用したDDS(Drug Delivery System)
⑤ モノクローナル抗体
⑥ マイコプラズマ抗体・抗原定量および検出
⑦ 創薬スクリーニング(マイコプラズマ関連疾患治療薬)
⑧ 微生物脂質抗原解析(結核菌、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、各種ヒトマイコプラズマ、動物マイコプラズマなど)



マイコプラズマ感染症は病像が多彩である。その理由としては、マイコプラズマの種による違いは当然のことながら、同じ種であっても、感染の際の量や部位など感染様式の違いや宿主の体調や遺伝的な感染防御能力の違いなどが考えられます。

従来法では、慢性疾患での経過を追うことが難しかったため、マイコプラズマ感染と慢性疾患の関連について、長期の経過観察をおこなう研究が難しかった。なぜなら、従来法では、特異性、感度や定量性に限界があったからです。新しい検出法を用いて複雑で多彩な病状を呈するマイコプラズマ関連疾患の病態の解明をさらに進めています。

この新しい検査法を用いることにより、早期に正確な診断が可能となったといことが、最大のメリットである。リウマチ性疾患について、欧米では、感染症に関連するものを抗生剤により治療することが可能である。この検査法とこの抗生剤による治療法や概念を組み合わせることが可能であり、抗生剤治療の対象患者さんをこの検査で的確にピックアップでき、しかも治療効果の判定をより高い精度でモニター可能になりました。

広い意味での、マイコプラズマ感染症の診断-予防-治療にかかわる、企業・医療機関・研究機関などとの、連携を進めていきたいと考えています。抗菌剤の拡大を狙う製薬メーカーや新規抗菌剤の開発を目指す製薬メーカーとの提携を進めていきたいと考えています。

マイコプラズマ感染症の診断-治療を実現するためには、マイコプラズマ脂質抗原の合成、マイコプラズマ脂質抗原のリポソーム製剤化、診断システムの構築、臨床検査体制、創薬支援、創薬、臨床診療など、多くの分野との連携が必要と考えています。

したがって、診断薬のマイコプラズマ・ニューモニエの抗体診断薬の事業化をできるだけ早く推進することとともに、それぞれの分野での専門性を持った企業と提携するというアライアンスの構築が重要な経営戦略になります。国内のみでなく、欧州、米国、オーストラリア、アジアなど、海外の臨床診断薬販売や臨床治験を行う企業会社などとアライアンス構築を進めます。

当社では、マイコプラズマ感染症の診断-予防-治療システムを、患者さんおよび健常人に最もよい形で提供するために、事業化を進めています。よりよい技術を提供するために、助成金も使っての研究開発を行い、専門性の高い企業とのアライアンスにより、このシステムの全体が最適な形で構築されることを目指します。企業とのアライアンスの契約の基本になる特許については、戦略を考えて取得・維持をしていくことが重要です。また、弊社の脂質抗原に関する基本技術を応用して、他の病原微生物についての診断-予防-治療に係る技術開発やその事業化もおこないたいと考えています。


研究検査用としての抗体測定は、すでに、検査センターとの提携により開始しています。
医療機関との提携により、健診などの、自費検査が可能です。


平成21年12月、マイコプラズマ脂質抗原の研究成果をもとに、マイコプラズマ感染症の臨床疫学的な調査をおこない的確な診断-予防-治療法の確立することを目的に設立されました。脂質抗原注目した世界初の技術をもとに、マイコプラズマ感染症診療の重要性やマイコプラズマ肺炎診断のガイドラインなどを世界に向けて最先端の学術的な知見発信することが目的です。

(独)産業技術総合研究所・岩手大学・千葉大学・国立感染症研究所・京都府立医科大学・杏林大学・長崎大学・大阪南医療センター・国立東京医療センター・新潟大学・泉川病院・近畿大学医学部・慶應大学医学部・東京大学医科学研究所・社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院・エムバイオテック(株)などの専門の研究者が参加しています。

マイコプラズマ感染症は、“かぜ”の症状で発病することが多く、長引く乾性のせきを特徴としています。マイコプラズマはほとんどの人に感染し、大人まででは97%が感染し、インフルエンザと同じように免疫は一生続くものでないため、何回も感染し重症の感染を繰り返すことも多くあります。マイコプラズマ感染症についてよく知られている症状は肺炎です。マイコプラズマに感染して肺炎にまで進行するのは1-2%すぎませんが、肺炎の原因の約20%はマイコプラズマ感染によるものだといわれています。

また、感染したヒトの25%に肺以外の、皮膚炎、腎炎、関節炎をはじめ、髄膜炎や脳炎のような神経疾患に至るまでいろいろな症状が見られることが知られています。さらに、喘息・リウマチ性疾患・神経疾患など炎症性慢性疾患との関連がわかってきています。このように、慢性化し難病に至る疾患に関連しており、従来は効果のあった抗生物質に対して耐性菌が多く出現してきている事などから、早期に診断-治療することがますます重要になってきています。

難治性疾患克服研究事業の臨床調査研究分野対象である130疾患のうち、多くの疾患で、マイコプラズマ感染との関連が疑われています。難治性疾患克服研究事業の臨床調査研究分野対象である、130疾患のうち、ギラン・バレー症候群、IgA腎症、側頭動脈炎、自己免疫性溶血性貧血は、そのマイコプラズマ感染後の5-10% で発病しているとの報告があります。さらに、ベーチェット病、多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、サルコイドーシス、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、シェーグレン症候群、特発性血小板減少性紫斑病、悪性関節リウマチ、特発性間質性肺炎などが、マイコプラズマ感染との関連を疑われており、多くの疾患が対象と考えています。

このように、マイコプラズマ感染症の疫学調査をすることは極めて重要です。

マイコプラズマ・ニューモニエは肺炎の原因菌のひとつとして知られている微生物ですが、感染により免疫異常を引き起こし、マイコプラズマと、抗癌剤の重篤な副作用である間質性肺炎の関連についても検討していくことが重要と考えています。

さらに、マイコプラズマ・ファーメンタンスは、関節リウマチやその他のリウマチ性疾患の原因の一つではないかと報告されています。その他にも、尿道炎、不妊症など、病気との関連が証明されつつあるマイコプラズマ種が報告されており、ますます、対象疾患は増えると予想されます。

これまで、急性から慢性炎症性疾患と多彩な病像を呈するマイコプラズマ感染症は、診断が難しく、的確な予防-診断-治療が難しかったのが現状です。マイコプラズマ肺炎は、ほかの細菌と違い頑固なせきがあるが痰がなく聴診所見が乏しいなどの臨床症状と、胸部のレントゲン写真ですりガラス状といわれる特徴をもち、ほかの細菌性の肺炎と区別され非定型肺炎と呼ばれます。肺炎球菌などほかの細菌と有効な抗菌剤が異なるため、診療においてマイコプラズマ感染症であるかどうかの診断は治療方針を決めるための重要な情報です。しかしながら、これまでは特異性の高い診断薬の開発が成功していなかったので、感染状態を正確に把握せずに治療されることが多いというのが現状です。つまり、マイコプラズマ感染症の診断が遅れてなされたり、診断される前にマイコプラズマ感染症に効果がある抗生物質が投与されたりすることがよくあります。

また、現行の検査法には定量性が乏しいため、感染の経過が正確に把握されていないのも実状です。

さらに、最近、マイコプラズマ・ニューモニエに効果があるマクロライド系の抗菌剤であるクラリスロマイシンに対する耐性菌が増加しており、30%に達しているという問題があります。耐性菌に対しては、抗菌剤の効果が乏しく、重症化する可能性が非常に高く、特に小児の肺炎や髄膜炎の診断―治療を行う際には、迅速で的確な判断が必要であり、感度と特異性の高い診断法が望まれています。

マイコプラズマについては、診断のマーカーとなる特異抗原やワクチン効果をもつ抗原の特定についての長年にわたって研究されてきましたが、脂質成分の解析の難しさから実用化が遅れていました。

マイコプラズマ感染症は、感染した個人の免疫状態などによって、症状が異なるという特殊性もあり、診断-治療がむずかしく、慢性の重症な病態を引き起こした患者さんもあります。早期の軽症である時期に、診断-治療をおこなうことは、患者さんの苦痛が少なく、治療期間や治療費が少なくてすみます。さらに、ワクチンなどのより予防ができれば、健康増進につながり、医療費が削減できます。



症例 20代女性で、抗マイコプラズマ・ファーメンタンス脂質抗原抗体IgM 2.8 の慢性疲労症候群の患者さん
→検査・治療→関節痛、結膜炎、微熱(37℃)などが消失、白血球数1万以上が7800 に。
症例 40代女性で、抗マイコプラズマ・ファーメンタンス脂質抗原抗体IgM 0.8 の関節リウマチの患者さん、抗体医薬を2種類試みたが、症状悪化、RF 90
→検査・治療→関節の腫れや痛みが著明に改善。RFは陰性に。



マイコプラズマ感染症は、急性から慢性への多彩な症状を呈します。インフルエンザと比べ病期長びくという特徴がありる。したがって、抗原や菌が検出できるということより、全身状態の変化を定量的にとらえることが可能な、抗体の精密定量測定が、患者の診断や治療効果の判定には有効であると考えられます。
従来の血清学的な方法(抗体測定法)の場合は、PA法では、IgMとIgGの区別ができていないと言われています。    
ICは、陰性血清でも発色法などの問題で陽性になることが指摘されており、結構あります。
また、抗原測定法や培養法は、陰性であったとしても、別のサンプリング部位で陽性になる可能性が残ってしまいます。
”感染対策に関しては、咳嗽が慢性化して、当該病棟で他人への伝播と思われる事象が
断続的に認められるという場合には非常に役に立つ。検査をしたい事例が出てきたら、連絡。”


マイコプラズマ脂質抗原抗体検査は、従来の方法と比較して、はるかに感度・特異性・定量性に優れた検査です。
特に、抗体量が0であれば、間違いなく陰性と判断でき、IgMおよびIgGの抗体量を、それぞれに、精密定量的に測定可能です。
PA法はIgMとIgGの区別ができない、イムノカードでは偽陽性が多い、などでの定量性や非特異反応の問題がありません。
したがって、喘息を発症する症例、多形滲出性紅斑となるような症例、或いは関節炎となる症例など多彩な病変について、抗体を測定して経過を追うことで、関連を示し、的確な治療へ結びつけることが期待できます。
これまでの臨床病院との共同研究では、喘息の患者さんで、抗マイコプラズマ・ニューモニエ脂質抗原抗体IgMが高値で、IgGは陰性である患者さんもあります。ホームページには、自費検査が可能なクリニックを記載しております。
まだ、保険適応外の自費検査ですが、希望される患者さんがありましたらご紹介ください。
また、肺炎の症状が顕著でない症例、たとへば、髄膜炎や腎炎から発症する症例なども、検査により原因がマイコプラズマであることをとらえ、的確な治療へ結びつけることが期待できます。
検体の受け取りや結果のお知らせは、大手検査センターにお願いしています。
① 提携医療機関になっていただければ、自費検査として使っていただくことができます。慎重に診断・治療に応用するために、この場合も共同研究として、主治医の先生と密に連絡を取っております。
②大学病院や総合病院などでは、通常、自費診療をおこなっておらず、別の対応もおこなっております。共同研究として、検体を送っていただき、測定を行うことが可能です。この場合も、分析センターで測定しますので、測定の費用を病院の研究費から出していただいているところもあります。
小児の難病について、マイコプラズマ感染症に起因するものを早期に診断し治療することが、早く臨床の現場に届けられるようにしたいと思います。
費用のことがありますので、今後、公的な助成金などが使えるようにしていければと思っております。
現時点では、費用のご負担などが可能でしたら、上記の①や②の方法で、手続きなどについてお打ち合わせをさせていただきたいと思います。


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